青い僕は理由も無く唐突に手紙を贈ることがあった。今でも変わらないのだけど。
つい先日、僕が大学生の頃に書いていた日記を数冊見つけた。
何となくパラパラと日記をめくっていたら、4枚の便箋が小さく鳴いた。
僕が当時の恋人に送った手紙の複写。
写したもの。
手紙は考えもなく書き始める。
複写の理由は、自分でも書いたことを憶えていないのが珍しくなくて、そこには僕の気持ちしかないのだけど、僕の気持ちがまるで籠っていないと時々疑われないように。
または手紙に書いた夢の話を後で日記に書き留めるため。
彼女に贈ったその手紙は6枚だったけれど、最後の2枚は居なかった。
僕の好きな音楽や、僕が見た夢の話が4枚。
残りの2枚は、彼女に向けての僕の気持ちが書かれていた。
確かに最後の2枚はここに無くて当然だ。
彼女だけが知れば良いことなのだから。
君に伝えても仕方ないことだけど
僕はまだ青いから
書いた言葉の一つ一つを忘れっこないって
きっとそれはしばらく変われないと思うよ。
