僕の顔は床へ暮れる。
その顔にある2つの眼は、床のタイルの一つ一つを執拗に眺める。
悲しくなった理由をタイルから探していた。
そのタイルの繋ぎ目はきっとこの世には無い。
僕が作ったものだから。
話の続きはもう無いことを知った。
僕がそれを伝えなきゃいけなかった。
「ここで終わり。この先はないよ。もう知ってるからさ。いつもどうしてこんなに時間をかけるんだよ。本当は何も言いたくないくらいなのに」
もし彼女が『何のこと?』って聞いたら、このタイルを消し去ろう。
そう思った。
それはきっと一瞬だ。
天井や壁を壊して、自分に挨拶をする。
でも、顔と顔を寄せ合ってしまったら、どうすれば良いのだろうと思った。
僕はその後のことも全部分かっていたけれど、束の間に彼女を傍に寄せる。
その繋ぎ目は2時30分頃に消えてしまった。
